パンプスと靴ずれの悩み
パンプスを履く際、多くの方が悩まされているのが“かかとの靴ずれ”です。私たちのフィッティングサロンでは、この問題に関する多くのご相談を受けています。多くの方が言うには、
- 「しっかりと慣らし履きをしても、痛みが続く」
- 「市販のクッションや靴ずれ防止グッズを使っても改善しない」
これらの悩みは、パンプス選びの最も重要なポイントを見落としている可能性があります。
重要なポイント:かかと周りのつくり
多くの方が注目するのは、爪先の形やヒールの高さ、足あたりの柔らかさですが、実は最も重要なのは「かかと周りのつくり」です。プレーンパンプスは、履き口のトップラインとかかとの芯の部分で靴と足を繋ぎ止めています。かかとの芯の機能が不十分だと、靴ずれの原因となる摩擦が生じやすくなります。
重要ポイント1:かかとの形状に注目
まず注目すべきは“かかとの形状”です。靴売り場で気になるパンプスを見つけたら、靴を真後ろから見て、かかとが“ニンニク型”(かかとを丸く包み込み、アキレス腱に沿ってシュッと伸びている形)であることを確認してください。台形のようなくびれのない形状のものは、その場では圧迫感が少ないので楽そうに感じます。 しかし、快適に歩けるかはまた別の話です。
足にそった形状をしていない靴はスポスポ抜けてしまって靴の中で足が安定せず、じゅうぶんなフィット感を得られないので、きれいに歩きづらくなってしまいます。
重要ポイント2:かかとの芯の強度
かかとに沿う形状であっても、"かかとの芯の強度"が不十分ならば問題があります。パンプスのかかとを指で挟んでみて、しっかりとした硬さがあれば、形が崩れずに機能する良質なパンプスです。
強度を確かめるためには、写真のようにパンプスのかかとを指で挟んでみてください。 押さえても凹んだり、履き口がたわんだりしないようでしたらOKです。
重要ポイント3:かかとの芯の長さ
最後に、"かかとの芯の長さ"をチェックします。特に内側の長さが重要で、指の付け根より少し後ろから土踏まずの頂点より前までの長さが必要です。これにより、足の固定力が高まり、脱げにくくなります。また、歩行時のかかとの倒れこみを防ぎ、安定した歩行を実現します。
特に足をねんざしやすい方、靴底が内側から減ってしまう方は歩行時のかかとの倒れこみが起こっている可能性が大なので要注意です。
かかとの芯だけでは抑えきれない場合、太めのヒールを選ぶと底面から支えることができるため、より効果的です!
おわりに:フィッティングの重要性
さて、お手持ちのパンプスのかかと周りのつくりはいかがでしたか?履き心地に直結する重要な要素です。しかし、多くの量販店で販売されているパンプスでは、この部分が簡略化されてしまっていることが多いのが現状です。
神戸洋靴店では、デザインだけでなく、かかとの芯を含む履き心地に直結する部分にも妥協せずに製作しています。市販のパンプスで苦痛を感じている方は、是非当店のフィッティングサロンで3D計測を体験し、ご自分に最適なパンプスを見つけてください。
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まとめ
- 靴ずれは摩擦によって生じるため、脱げにくく、歩行時の足のぶれが少ない安定した状態を作ることが重要。
- かかとの芯の形状、強度、長さをチェックして、良質なパンプスを見分けましょう。
- サイズや形が足に合っていることも大前提。プロのフィッティングを利用して、快適なパンプスを見つけましょう。
慣らし履き中は保護クリームの使用もおすすめです。 【プロテクトJ1】